みなさまこんにちは!
京都でアイリッシュパブで4年間店長を務め、その後クラフトビールパブで働いているイズミナオトと申します!
『クラフトビール』ってご存知ですか?
「お店に行ったらよく置いてあるけど……実は全く知らんぞ!!!」みたいな方で溢れかえっているのが現状なんですよね。
クラフトビール自体は飲んだことはあるけど詳しくないし、みなさんさほど興味ないんですよ。悲しい。
都会だったらね、ビアパブもしっかりあるしブリューパブなんてのもちらほら見かけますが、少し郊外に出てしまうと買う手段も飲む機会も少なくなっていくので仕方ないとは感じています、
でも最近ではコンビニやスーパーでも少しずつではありますが、大手メーカー参入によってゆっくりと浸透してきているなと思うのも事実。
こっから確実にもう一度、クラフトビールの波がくるであろうこのご時世の皆様に向けてクラフトビールについて全力で解説していきますよ。
多様性×多様性なビールワールド!
ビールのスタイルってのが結構ぶっとんでてですね…
まずこれを見てください。
これビアスタイルの種類分布図です。各所に◯マークがついてると思うんですが、これがすべてビールのスタイルになっています。大変な量になってますよね。実はもっともーっと細かく分類されるんですが、そこまで記載するとポスターサイズでは収まらなくなってしまうんでしょうね。
そして次はある箇所に印を付けた同じ画像です。
どこかわかりますか??
割とわかりやすかったですね。笑
小さくて見づらいですが、◯がついているスタイルは「ジャーマンピルスナー」。この◯が何を意味しているかというと、日本の大手ビールメーカーが作っている定番のビールはほとんどこのスタイルです。
こんな多種多様なビアスタイルが存在しているのに、日本で作られているスーパードライ・プレミアムモルツ・サッポロ黒ラベル・キリン一番しぼりは「ジャーマンピルスナー」に分類されます。
皆さん居酒屋などで注文するのはかなりの確率でこのジャーマンピルスナーを頼んでいることになるということです。
本当はもっと多種多様なビールのスタイルがあるのに、その1種類しか飲んだことないっていうのは、なかなかどうして人生損してるとは思いませんか。
こんだけ種類があるんですから、あなたが気に入るスタイルが確実に見つかるはずです!
定番のビールスタイルを紹介していくので、ぜひ気になったら飲んでみてください。
「今すぐビールノミタイ!」
そういう気持ちにさせるように、まずは基本のビールの分類を全力解説です!
めちゃくちゃ簡単に分けるとエールとラガーの2種類!
ビールは大きく分けると『エール』と『ラガー』の2種類に分類されます。
自然発酵のビールがあったり、酵母と製法をごっちゃにしたハイブリッドビールなんかも存在していますが、まぁ日本ではそこまで流通していないビールなので横へ置いておきます。
好きな方おられましたら、本当にスミマセン。また別の機会に…
とりあえず大事なのは『ラガー』と『エール』に分類できるよ!ということです。
どうやって分けるのかといいますと、酵母の種類と発行方法の違いで分類されているのです。
どんどんいきますよ〜!
エールビールの特徴
エールビールはエール酵母を用いて15〜20℃くらいの比較的常温〜やや高温に近い温度で3〜4日かけて発酵させます。(熟成は2週間ほど)
これは古くからの造り方で、発酵し終わった酵母が炭酸ガスとともに麦汁の表面に浮き上がってくるから『上面発酵』と呼ばれます。
エールビールは芳醇で濃厚な味わいと飲みごたえがあります。
濁りがあったり、しっかりとしたコクがあるタイプが多いです。
ラガービールの特徴
ラガービールはラガー酵母を用いて0℃〜15℃くらいの低温に近い温度で7〜10日ほどかけて発酵させます。(熟成は1ヶ月!)
発酵が終わるとタンクの底に沈むので『下面発酵』と呼ばれます。
ラガーは低温で発酵が行われるので雑菌が繁殖しにくく製造管理がしやすいといったメリットがあります。
スッキリのどごし爽快!みたいなサクサク飲めてしまうあっさりした飲み口のビールが多いタイプです。
アジア圏などの暑い地域で飲まれるビールはだいたいラガービールが主流です。
よく聞くビアスタイル8種とイズミのおすすめビールたち
それでは参りましょう!
知っておくとクレバーな代表的なビアスタイルをズラッと紹介していきます!
ピルスナー
ピルスナーはラガー酵母による下面発酵で造られるビールです。つまりラガービールに分類されます。日本で生産される99%のビールがこのピルスナーで、特徴としては「スッキリ爽快!水みたいにガブガブ飲めるビール」です。液色は薄い黄金色でアルコール度数は3〜5%くらい。飲むときの適温は3〜7℃がいい感じです。
ホップの香りをしっかり感じることができ、甘みはさほど目立ちません。日本のビールは大手4社のパワーが強く「辛口こそがビール!」と洗脳されているので、ピルスナーの中でもボヘミアンピルスナーが主流となっています。
もちろんピルスナーにはもっとたくさんの種類があり、ホップがより効いたアメリカンピルスナーなどがあります。
▽▽▽おすすめのピルスナー▽▽▽
【大阪|箕面ビール ピルスナー】
箕面ビールの「ピルスナー」は、ボヘミアンスタイルでつくられています。一般的なピルスナーはホップの香りと苦味が際立っていて爽やかな味わいが特徴ですが、ボヘミアンタイプはビスケットやパンのようなモルト風味がアクセントになっています。なので爽やかというより、優しい風味に溢れたビールですね!
箕面ビールは、すべてのビールが無ろ過・非熱処理ビールとなっております。
酵母をろ過せずにそのまま瓶詰めすることで、より豊かな味わいが得られるだけでなく、健康・美容面でも優れたビールが生まれます。
【埼玉|コエドビール 瑠璃-Ruri-】
コエドブルワリーの定番アイテムの中で、もっとも爽やかな味わいのビールが「瑠璃-Ruri-」です。クリアな黄金色と白く柔らかな泡のコントラスト、さわやかな飲み口が特徴のプレミアムピルスナービールです。
色合いはゴールド、ノーブルホップのエレガントな香りと、苦みがこのビールのおおきな魅力ですね。誰もが美味しく感じるスムーズな味わいのビールです!
【新潟|スワンレイク こしひかり仕込み】
スワンレイクビールが発売するレギュラーアイテムの中で最も飲みやすいビールがこの「こしひかり仕込み」。製造過程で生米を加えることによって、クリーンで軽快なテイストに仕上げるのが特徴で、コシヒカリそのものの風味を感じることはありません。
米を加えていることからヨーロピアンピルスナーということですが、ホップの香りはかなり強調されており、そのエレガントな香りをじっくり楽しむことができますよ!
ペールエール
ペールエールはエール酵母による上面発酵で造られるビールです。かなりコクがあり、エール系のビールを飲むなら一発目におすすめしたいスタイルです。アルコール度数は4.5〜5.5%くらい。適温は8〜10℃くらいがベストです。あまり冷やしすぎると香りと味が閉じてしまうので、適温で飲んで香りと味の広がりを楽しむのが最高です。
先述のピルスナーと比べるとしっかりと味が濃いです。ホップ香もモルトの感じもしっかり感じることができます。ペールエールはエールビールのスタンダードなスタイルなので、各ブリュワリーがほぼほぼラインナップに加えています。飲み比べたらかなり楽しめるビールだと思います。
▽▽▽おすすめのペールエール▽▽▽
【静岡|ベアードビール ライジングサンペールエール】
ベアードブルーイングが発売する6種類の定番アイテムの中で、最もポピュラーなビールがこの「ライジングサンペールエール」です。アメリカンスタイルで造られているので、苦味やフレーバーが際立ち、ホッピーな味わいを楽しめるのがおおきな特徴ですね!
グレープフルーツやライチといったホップ由来の柑橘系の香りと、蜂蜜のような甘いフレーバーが楽しいビールです。ベアード・ブライアンとベアードさゆりさんの夫婦チームによって2000年に誕生したベアードブルーイングの顔であり、またポリシーともいえる複雑で個性的な風味が最高の一杯です!
【茨城|常陸野ネストビール NESTペールエール】
オレンジのようなアロマが印象的な「NESTペールエール」は、英国の伝統的なスタイルで造られており、柑橘系の爽やかなホップアロマが引き立っています。これは英国産ホップの中に含まれている香味成分の特徴で、オレンジ、レモン、すみれなど清楚で穏やかな香りを楽しませてくれます。
日本でもすっかりお馴染みとなった、アメリカンペールエールは、ホップの香味成分が高いので華やかな香りを持つビールとして広く知られています。米国産のものと比べるとインパクトこそ少ないですが、ゆっくりと長い間飲み続けていくにはぴったりのテイストのビールだと思います!
【三重|伊勢角屋麦酒 ゴールデンドラゴン】
伊勢角屋麦酒さんが生産する限定商品「ゴールデンドラゴン」。北米系ホップの青々しくフレッシュな香りに魅かれ口をつけると、口の中いっぱいに柑橘の皮や果汁を思わせるフルーティーなアロマが広がります。
「セッション・ペールエール」ならではの、切れたライトなボディがすっきりと瑞々しく、甘みを抑えているので、ビールの苦味が楽しめます。鮮やかな金色に輝くビールが喉に流れ込み、奥から「龍」が天に昇るようにホップの香りが突き抜けていく魅惑のビールです。
ヴァイツェン
ヴァイツェンは『白ビール』と呼ばれる、南ドイツ地方で古くから造られている淡色で白く濁ったビールです。「小麦ビール」とも呼ばれ、大麦麦芽だけでなく小麦麦芽を50%以上使用して造る上面発酵のビールです。ヴァイツェン酵母を使うことからヴァイツェンと呼ばれます。白く濁っていることから「ヴァイス(=白い)」とも呼ばれています。めちゃくちゃ泡立ちが良く、泡持ちも良いです。ヴァイツェンは様々な種類があります。酵母を取り除かず瓶内発酵させた濁りのある「へーフェヴァイツェン」、酵母を取り除いた「クリスタルヴァイツェン」、液色が濃い「デュンケルヴァイツェン」、アルコール度数が高めの「ヴァイツェンボック」など本当に様々です。
苦味が少なく、フルーティーかつスパイシーなものが多く、バナナ香やクローブ、バニラのような香りが楽しめます。割と酸味が強いものや、強炭酸であるので清涼感もあります。ビールが苦手な方でも「これなら飲める!」というお言葉、よく耳にしますね。
▽▽▽おすすめのヴァイツェン▽▽▽
【岩手|銀河高原ビール 小麦のビール】
「小麦のビール」は、南ドイツのヘーフェ(酵母入り)ヴァイツェンです。バナナのような優しい香りと、クリーミーな口あたりで飲みやすさ抜群!
瞬間熱処理をしていますので常温保管も大丈夫。本格的な味わいが気楽に楽しめる素晴らしいビールです。
【長野|軽井沢ビール ヴァイス】
「軽井沢ビール ヴァイス」は軽井沢の白樺林を連想した小麦麦芽の飽きのないビールです。上面発酵でフルーティーな香りが特徴です。こちらもへーフェヴァイスなので酵母が入っているため、ビールが濁っています。
完熟したバナナのようなあクリーミーさと柑橘系の香りが程よい余韻を残してくれます。重みもしっかりありますが、決して濃すぎるなんてことはなく、みずみずしさも楽しめる良いヴァイツェンです!
【長野|南信州ビール デュンケルヴァイツェン】
南信州ビールさんが発売する定番アイテムの中でもっとも濃厚なビールが「デュンケルヴァイツェン」。南ドイツの伝統的なビアスタイルでつくられており、色合いは濃くバナナのような香味が特徴です。
原料として多用されている小麦と、強めにローストしたモルトに由来する、トロリとした香ばしい味わいが魅力的!
個性的ではありながら誰もが気軽に楽しむことができる味わいです!
スタウト
スタウトは『強い』という意味を持つ上面発酵で造られるビールです。単にアルコールが強いというわけではなく色や香り、味わいが強いとされています。醸造に使う大麦を黒くなるまでロースト(焙煎)して使うため液色が濃くなります。
スタウトの発祥はアイルランドのギネスが有名です。ギネス自体はドライスタウトと呼ばれ、クリーミーな泡立ちとドライな苦味が楽しめるスタイルに分類されます。その他にもロシアで造られたとされるアルコール度数の高いインペリアル・スタウト、牛乳由来の乳糖(ラクトース)を加えるスイートスタウト、麦芽と合わせてオーツ麦を使ったオートミールスタウト、牡蠣のエキスを加えて作ったオイスタースタウトなど、めちゃくちゃ多様性に富んでいます。牡蠣て。
ちなみになんですが、日本の大手ビールメーカーがつくっている「スタウト」と書かれた商品は殆どが下面発酵で造られているので、正確には「シュバルツ」になるわけなんですが、日本の法律だと上面発酵・下面発酵どちらでビールを造っても「スタウト」と表記してOKとのこと。ガバガバですね。
▽▽▽おすすめのスタウト▽▽▽
【大阪|箕面ビール スタウト】
一般的なスタウトは甘さが高く濃厚な味わいのスウィートスタウトと、シャープで苦味が強いドライスタウトがありますが、箕面ビールの「スタウト」は後者のドライなタイプで造られています。しかし、チョコレートのようなアロマや、トロリとしたまろやかな風味が際立っており、とても飲みやすく仕上がっているのが特徴です!
スウィートスタウトの甘さとドライスタウトのスムーズさを『いいとこどり』したオリジナリティー溢れるスタウトです。
【宮崎|霧島ビール スタウト】
ロースト麦芽の香ばしさがコク深い霧島ビールの「スタウト」です。丁寧に焙煎された麦芽の色、香り、味わいが楽しめます。コクがありながらもスッキリとした喉ごしのビールですよ!
ダークな色合いと風味を加える焙煎麦芽のチョコレートモルトを使用した、香ばしいロースト風味の黒ビールは最&高です!
【スコットランド|ブリュードッグ ココア・サイコ ロシアン・インペリアル・スタウト】
ブリュードッグの「ココアサイコ」はフルボディの伝統的なロシアンインペリアルスタウトに、カカオ、コーヒー豆、バニラ、オークチップでブリュードッグらしいひねりを加えたインペリアルスタウトです。アルコール度数が濃いスタウトってやつです。
アルコール度数10%の重厚なボディに、驚愕のチョコレートフレーバーが印象的です!一口含むと、カカオ100%のビターチョコ、たっぷりとココアパウダーを振ったティラミス、バニラの優しさ、優雅なロースティーオークの香ばしさが口いっぱいに広がります。優雅なビターフレーバーが、濃縮プルーンとともに長く余韻を残してくれます。World Beer Awards 2015 において世界No.1 フレーバードスタウトに輝いた経歴がある素晴らしいインペリアルスタウトです!
IPA(アイピーエー)
IPAはインディアン・ペール・エールの略です。エールなので上面発酵で造られたビールです。名前の由来は諸説あるのですが、昔冷蔵庫がなかった時代にイギリスの植民地だったインドにビールを船で輸送する際に赤道を通るので温度上昇が激しく、ビールの劣化が激しかったのを何とかするために造られたビールなんです。どうしたのかと言うと、殺菌作用があるホップを大量投入し、劣化を防ぎました。量で制したわけですね。
ホップがたくさん入っているということは「めちゃめちゃ苦い」です。もちろん苦いだけでなく柑橘系の香りが強いものやコクといった複雑な味わいを楽しめるのが特徴です。ホップの特徴が色濃くでるスタイルで、たくさんの種類が使用されていることもしばしばです。柑橘系の香りが鼻に抜ける感触を知ってしまうともう沼です。
IPAは基本的なビールに比べてアルコール度数がすこし高めです。アルコール度数が高いのはちょっと…っていう方にもセッションIPAというアルコール度数を抑えたライトなIPAもあります。しっかりとホップの香りを楽しむことができるし、柑橘系の香りもしっかり残しながらアルコール度数が低くなっているのでベロベロにならずにグイグイ楽しめます。
また逆にインペリアルIPA、ダブルIPAといった爆裂に苦くてヘビー級のIPAもあります。めちゃくちゃ酔います。個人的には最高のビールスタイルです。
▽▽▽おすすめのIPA▽▽▽
【静岡|ヤッホーブリューイング インドの青鬼】
クラフトビールを飲む人なら外して通れないうヤッホーブリューイングが造る「インドの青鬼」は、苦味が強烈な個性派ビールです。味の特徴はまさにホップ由来の苦味とコク。
口に含んでみると「苦いな〜〜〜」と思わず声に出てしまうほどの、そんな衝撃が心と体に走る苦味なのですが、完全に美味しいIPAです!
この驚愕の苦味と深いコクで飲む者を虜にしてしまう、そんなビールですよ!
【アメリカ|バラストポイント ファゾムIPA】
アメリカのカリフォルニア州にあるバラストポイントが満を持してニューリリースした期待のウエストコーストIPAの「ファゾムIPA」。クリーンな味わいを特徴にしており、軽いモルトの甘み、オレンジピールの風味が楽しめます。フィニッシュに松のようなホップの苦みがじんわりと残りとっても美味しい。
同社のIPAとしては比較的軽めの度数で6%、IBU(国際苦味単位)は50と軽やかで適度な深みを持つ爽快な仕上がりのビールです。IPAの入門編としても最適だと思います!
ちなみにファゾムとは水深を表す単位で、1ファゾムは約1.83mです。
趣味でダイビングをするので、結構気に入っています。めっちゃ飲みます。
【アメリカ|ストーン醸造所 ストーンデリシャスIPA】
アメリカのカリフォルニアにあるストーン醸造所の「ストーンデリシャスIPA」。やばいですよね。デリシャスて!日本で言うところのおいしい牛乳ですよ。強気!
レモンドロップとエルドラドというレモンのような風味を特徴とするホップを使ことにより、しっかりとしたレモンとシトラスの風味が存分に楽します。IBUは80と少し強い苦味も特徴です。
アンバーエール
アンバーエールは明るめの銅色〜茶色のアメリカで造られた上面発酵のエールビールです。アメリカ産のホップを使用ししているのでホップ由来の強烈な苦味と香りが特徴です。フルーティーなエステル香は低めに抑えられているものが多いです。カラメルのような香ばしい麦の香りも楽しめます。このカラメルは原料の大麦を蒸して糖化させ、モルトをカラメル色の結晶へと変化させたものです。
▽▽▽おすすめのアンバーエール▽▽▽
【神奈川|サンクトガーレン アンバーエール】
サンクトガーレンの「アンバーエール」は、ちょっと赤みがかった深みのあるブラウン色をしており、香ばしさとほどよい甘みをモルトから引き出されているビールです。
モルトの風味を引き締めるようにホップを利かせてあり、モルトのうまみを際だたせるために、ノーブル(高貴な)ホップと総称されるザーツ・ホップを使用。貴賓のある香りをウィラメット・ホップで引き立て、柔らかな優しさと苦味を演出。まったくもって飲み飽きないビールですよ!
【茨城|常陸野ネストビール アンバーエール】
木内酒造が発売する定番アイテムの中では、濃厚で飲み応えのあるタイプがこの「アンバーエール」だと思っております。色合いはその名の通り美しい琥珀色(アンバー)で、やや強めにローストされたモルトと、苦味の高いホップが調和して、力強いフレーバーをつくりだしています。
特にアフターフレーバーは印象的で、ガツンとくる苦味はまさに大人のビール!
【静岡|ベアードビール レッドローズアンバーエール】
アメリカのスチームに影響を受けて造ったというのがこの「レッドローズアンバーエール」。 スチームビールとは、19世紀にカリフォルニアで誕生したビールでドイツ移民の中にいた醸造家がラガー酵母を使って造ったというのがはじまりのビールです。
つまりはレッドローズアンバーエールは上面発酵のエールと、下面発酵のラガーの特徴を持ちあわせており、エールならではのフルーティーなフレーバーと、ラガーのキリリとした味わいが楽しめる最高のビールというわけです!
フルーツビール
名前の通り、フルーツを使っためちゃくちゃ飲みやすいビールです。ベルギーの方で伝統的に造られてきたスタイルで、日本のビールでも全国各地の特産物などを使用したものがあります。製造過程のどのタイミングで果物を使うかで出来上がりがかなり変わるのが特徴で、使っているフルーツによって味は変化するし、めちゃくちゃ甘いほぼジュースみたいなビールから、ほんのり香るスッキリ系のものまで様々です。アルコール度数は2.5〜12%と広く、味わいも千差万別です。色合いもピンクや赤、緑がかったものや青いものまで自由度が高いので女性にもおすすめです。
国内ではみかん、マスカット、桃、ブルーベリー、苺などからできたビールが人気ですね!
▽▽▽おすすめのフルーツビール▽▽▽
【岡山|地ビール独歩 マスカットピルス】
岡山県特産のマスカットの天然果汁と果肉を加えてつくったフルーツビールです。まるでスパークリングワインのような弾ける泡立ちがとても印象的。
また低温でじっくりと熟成させたためでしょうか、クリーンでスムーズなくちあたりが楽しめます。最近は、おおくのブルワリーでフルーツビールをつくっていますが、その中でもひときわ飲みやすいビールがこのマスカットピルスです。
【長野|南信州ビール アップルホップ】
アップルホップは、南信州ビールさんが発売している定番アイテムの一つです。南信州で栽培されたリンゴをジュースに加工して発酵タンクに入れるという、スムーズで飲みやすいエールに新鮮な果汁が加わり、飲みやすさがさらに高まってます!
誰もがスムーズに楽しむことができる魅力的なフルーツビールです!
【ベルギー|デュベル・モルトガット醸造所 リーフマンス】
リーフマンは、チェリーをベースに18ヶ月間熟成させた後、ストロベリー、ラズベリー、チェリー、ブルーベリー、ジュニパーベリーのフレッシュジュースをブレンドして造られた、とてもユニークでフレッシュな味わいのフルーツ・ビールです。甘くはじける新鮮さと、きめ細やかな泡立ちが特徴です。
以前はリーフマン醸造所は2007年に醸造所を閉鎖してしまいました。現在はデュベル・モルトガット醸造所が醸造技術を引き継いで生産を行っています。
バーレイワイン
バーレイワインは上面発酵で造られるエールの一種で、19世紀のイングランドで醸造されたビールを起源とするハイアルコールスタイルのビールです。イギリスでは機構の関係でブドウがうまく生産できず、ワインを生産できず、フランスワインへの嫉妬が溜まりに溜まった結果「麦でワインみたいなやつ作ったるで!」となり、麦芽から造られるワインみたいな(アルコール度数がある)ビールを作ったのが始まりです。ちなみに日本の酒税法でもビール扱いです。
アルコール度数は7〜14%が一般的で、長期熟成が基本です。使われる麦芽の量や種類もかなり多く、その結果濃厚で複雑な香りや味わいが特徴です。炭酸は弱めのものが多く、長期熟成をかますことにより苦味、甘み、アルコール感、エステル香のバランスがとても良いです。
▽▽▽おすすめのバーレイワイン▽▽▽
【アメリカ|ローグ・エールズ醸造所 フレッドの寝酒ビール】
ボトルコンディションの為、年々味の変化を楽しめるバーレイワインです。最高級の苦味とコクが特徴です。寝酒にぴったりなので「フレッドの寝酒ビール」の名前がついています。フレッドって誰?ってなりますよね。フレッドさんは『えぞ麦酒』の社長さんです。
えぞ麦酒のビールはどれもホップがガシッと効いてるアメリカンなビールが多いのですが、どれも抜群に美味しいです。その中でも特に贅沢なのがこのビール。かなりホップがキマってます。おすすめです!
【オランダ|デ・モーレン醸造所 ボーメン&グラナテン】
『爆弾と手榴弾』の意味で、破壊力抜群のバーレーワイン「ボーメン&グラナテン」。フルボディでどっしりとした麦芽の甘さ、たくさんの完熟フルーツのアロマ、パウンドケーキの風味がその名の通り、爆弾のように口いっぱいに爆発します!
是非、大ぶりのワイングラスで飲んでいただきたい一杯です!
基本の8スタイル、いかがでしたか?
ここまででざっと1万文字オーバー。笑
めっちゃ長くなってしまいました…
今回紹介した8スタイルを飲んでみたらきっと自分の好きな味わいが見つかっていることだと思います。
ていうか、もう好きでしょ。こんなくどくどと長ったるい記事をまとめのとこまで読んでくれてるんですしね!
クラフトビールの世界、まだまだまだまだ奥が深いです。
深淵です。
もっと楽しい世界が深いところに転がっていますよ!
もっとみなさんの身近なものになるようにいろんな記事をアップしていきたいなと思っております。
とりあえずは基本のスタイルを知って、実際にビールを手に取り、飲み、味わっていただけたら僕にとってこれ以上の喜びはないです。
みなさま、良いビールライフを!